７：ボックス

ボックスは、幾つかの見所があります。

このオルゴールの場合には、他の人が手を加えた形跡が無かったので、塗装も悪い状態ではありませんでした。

良く、スプレーや黒マジックで塗って修正しているものもありますが、それらは見た目では一見綺麗になっていますが、本来のワックスなどでボックスを磨くとハゲてきます。

そのような修理をしているオルゴールは、必ずと言って良いほど、いろいろなところに手を入れている場合が多いです。

また底板が割れていることは良くあるのですが、それをうまく修復されていないと音に影響することもあります。

さらに、この底板や蓋を見ることにより、過去に水が掛かったことがあるかなど保管されていた環境が判ります。

今回の場合には、蓋は状態が悪かったのですが、それ以外の部分はほぼ完全な状態であったため、ボックスの修理は

ほとんど必要ありませんでした。

部分的にハゲている部分を直して、艶出しと、その保護のためにワックスを全体に２度塗りました。