ストリートオルガン
STREET ORGAN

自動演奏オルガン(自動オルガン)の種類

The kind of automatical organ

 

オルガンの原理は空気を笛に送って吹くという単純なものです。

自動演奏オルガンとは、それに紙でできたミュージックロールミュージックロールペーパー)の穴の音符情報に従って空気を流せば、曲が演奏できるというものです。

また、自動オルガンとも呼ばれます。


 

なぜ、ここでストリートオルガンと書かないで自動演奏オルガンと書くかについては、サイズや用途によって実にたくさんの種類の自動演奏をするオルガンが存在するからです。

それらは、とてもこのホームページでは紹介することができる量ではありません。

大きさも小さいものでは150mmの正方形に入るようなものから、大きいものでは20mぐらいまで本当に限りがありません。

手回しオルガンや、足踏み式で風を送る自動演奏オルガンや、電動で駆動するオルガンまでいろいろです。

勿論スプリングモーター(ゼンマイ)で動かすタイプもあります。

意外と知られていないかもしれませんが、現代の新しいパイプオルガンは99%コンピューターが入っているので自動演奏機能がないものを探す方が難しいです。

従ってこれらも無理して言えば自動演奏オルガンと言えないわけではありません。

自動演奏オルガンの(駆動)方式

手回しオルガン

手で直接ハンドルを回しクランクやギアでフイゴを動かし風を作る
足踏み式自動オルガン 足踏みオルガンと全く同じように、2つのペダルを交互に踏み風を送る
スプリングモーター式オルガン ゼンマイの動力でフイゴを動かす。オルゴールの箱の中に組み込まれたオルガンボックスが有名
電動オルガン 電動でモーターを動かしフイゴを動かす
電気オルガン 発振自体を電気で行なうオルガンで簡単な発振回路をいくつも並列に並べたもの
シンセサイザー(シーケンサー) オルガンの音自体を電気回路で合成して作り自動演奏させる
サンプリング式のオルガン オルガンの音を録音して、それを再生する

 

自動演奏オルガンで有名なのは街頭で演奏されるストリートオルガンでしょう。

でも19世紀から20世紀の初頭にかけては、オルガンの全盛時代を迎えましたから、むしろ家庭の中で演奏する室内オルガンの方がはるかに多く生産されました。

アメリカなどでは、一家に1台のようにローラーオルガンが普及したり、ヨーロッパでも、オルガネッタのような小型オルガンはオルゴールと同じように当たり前に普及していました。

ただ、オルガンはオルゴールに対してイメージが悪くオルゴールは貴族のもの、自動演奏オルガンはそれが買えない人のものという時代もあったようです。

それでも構造的に、安価にできることは自動演奏オルガンにとっては最大のメリットでもあります。


オルガンの種類は1000種類を越えるといわれていますから表にすること自体に無理があると思いますが、一応大きさの比較などもしてみました。

オルガンの種類
大きさ

フェアグランドオルガン

オーケストラオルガン

カルーセル(メリーゴーランド)

10mを越えるものもある ブックやミュージックロール
ダンスホールオルガン 5m以下 ブックやミュージックロール
パイプオルガンなどサルーンで使うアップライト型オルガン 2m以下 ブックやバレルやミュージックロール
ストリートオルガン 1m以下 ブックやミュージックロール
家庭用オルガン全般 60cm以下 ブックやバレル(コブ)やミュージックロール

メリーゴーランドはオルガンの動力と同じ動力を使って動かすわけですから、オルガンの発展型であったといえるでしょう。


 

このホームページを作るときに驚いたことは、これらの自動演奏オルガンの名前を日本の検索エンジンでほとんど見つけられないという事です。

やはり、日本では室内オルガンは普及どころか、その存在すら知られていないのかもしれません。

 

 

1:音の発音方式(パイプオルガンとリードオルガン)

2:空気の流れの方式

3:ロール紙の読み取り方式

 

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