D 参考楽器
MUSICAL INSTRUMENTS

G9 オートマチックハープ

Automatic Harp

このハープのどこがオートマチックハープでしょうか?

実は、オルゴールが中に入っているのです。1900年ごろに出回ったようですが、当時センセーショナルな出来事でした。

この後にも数種類の違ったタイプも発売されましたが、今ではハープのコレクターよりもオルゴールのコレクターに買いあさられて、物がありません。

この写真のタイプは弦も少なくてオモチャ程度しか弾けませんが、もっと弦の数が多いものもあり、音はなかなか良く響きます。

 

また、このハープの特筆するところは、オルゴールのメーカーが作ったのではなく本当にチターやハープを作っていた会社が作っていたようです。

木の張り合わせや、チューニングピンや、サウンドホールの中のラベルまで、楽器のつくりをしています。

大きさも約60cmぐらいから、1mぐらいまでのタイプが確認されていますし、形状も何タイプか確認されています。


また、このハープはケルティックハープなどの厚みのあるサウンドボックスをチターのような薄い板状にしたことで、持ち運びや収納が楽になりました。

つまり、サウンドボックスの向きを縦から横にして新しいハープの形を作りだしました。

ある意味、弓形のハープチターの中間に位置します。

このようなハープとチターの中間の楽器をハープチターと呼び、その代表的なものがハープオチター(harp o zither)です。

弦の数を多くして、オルゴールを取ったこのタイプのハープが、実際には1900年初期にはいくつか存在していたことを付け加えておきます。


もし、オルゴールに興味がある方は、この HARP & ZITHER と姉妹サイトのMUSICAL BOX & MECHANICAL MUSICオルゴールと自動演奏楽器もご覧になって頂ければ幸いです。

★★★★★ ★★

 

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