チターなど板状ハープ
Zither or other

D8 プサルテリー

(Bowed) Psaltery

現在売られているプサルテリーは三角形をした弓で弾くタイプの楽器がほとんどです。

この形のものはアンティークなどで見かけないところを見ると、さほど歴史が古いタイプではないように思えます。

しかしながら本来、プサルテリーという名称は10世紀頃には多弦楽器の総称として使われていたようです。

従ってプサルテリーという名前のものはいろいろな種類が含んでしまうために、弓で弾くものは特に強調してボウドプサルテリーと呼ぶことがあります。

また、現在ではそれ以外のプサルテリーはほとんど生産、販売がされていないので、ただプサルテリーと言うとボウドプサルテリーを指す場合が多いです。

 

ここから以下はボウドプサルテリーについてまとめます。

V字型に弦が張られるものが普通ですが、I字型に一列で張られるものやIII字型のように張られるものもあるようです。

少ないもので20弦以上、ほとんどのものが30弦前後張られているものが主流ですので、音階的には普通のフォークソングを弾く場合には問題が無く使えます。

弦の張り方は制作する工房によって変わることもあるので一概に言えませんが、クロマチックでピアノで言う黒鍵にあたる部分を片側にもってくるタイプが多いです。

 

手で軽く弦をつまむピッチカート奏法などもありますが、やはりヴァイオリンのようにビブラートやグリッサンドなどは出来ないために表現力はかないません。

しかしながら、軽く小さい三角形になったこのハープを左手に持ち、素早く右手の弓で弾く姿はかなりインパクトがあります。

ヴァイオリンのように首でおさえる必要が無いために、手を伸ばして頭の上で弾いたりパフォーマンスをする人も海外では見かけます。

そして最大の特徴は、左手で弦を押さえて音を作る必要がありませんから初心者でも音が出せ、少しの練習でも意外と様になります。

 

演奏方法というか、演奏する姿勢については複数あるようです。

また、机の上に置いて2本の弓を両手で持って弾くパフォーマンスをする人もいるぐらいなので、演奏方法は自由なのかもしれません。

 

このプサルテリーは本来メロディを弾くための楽器ですが、さらに伴奏もできるように独奏楽器として考えられたボウドハープもあります。

また、このプサルテリーと類似した形を残しながら奇抜なデザインをしたマーキソリンがあります。

 

プサルテリーサルテリーとか呼ばれます。

プサルテリウムはおそらく、これの基となった楽器の名前でこの楽器をプサルテリウムとは呼ばないようです。

★★ 現在でも販売されています。

 

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