ミラにおける音色の違いと編曲

mira music box

 

 

ここではミラ(マイラ)のサイズの違うオルゴールを比較してみたいと思います。

同じミラであっても下記の表のような違いがあり、それらを聞き比べることにより楽器としての完成度がわかります。

ここで比較する12インチと18.5インチは、ディスクの大きさこそ違いはあるにせよ演奏時間はほぼ同じで、編曲もメロディラインはほぼ同じなため最も比較がしやすいオルゴールと言えます。(上写真参照)

12インチの場合でも、レジーナ15.5インチクラスに近い演奏は可能ですが18.5インチは圧倒的に高中音の厚みが違い重低音がさらに加わります。

音色の違いについては、聞いて見るのが一番早いので、下記サウンドの違いを比べて下さい。

 

12インチシングルコーム(テーブルトップ)ランゲの「花の歌」

18.5インチダブルコーム(コンソール)ランゲの「花の歌」

(音の厚みの中には細かい装飾音が隠れていますので、できればヘッドホンなどで聞いてください。)

ディスクサイズ 演奏の違い 演奏時間※
6.75 メロディ中心で曲として最低限楽しめる編曲 約30秒
9.25 やや長めの演奏時間になり音域に幅がでてくる 約45秒
12 低音も少しあり、高音のキラキラ感が増すように編曲 約1分
15.5 全体的に音の厚みが増す。残響音が増える 約1分
18.5 太い低音の歯による重低音が加わる 約1分

※スピードコントロールにより変化します。

ミラの美しい音色はやはりダブルコームの軽い透明感のある高音と、体にずっしりと伝わる重低音です。

そういう意味でミラは一体型の筐体であるミラコンソールが最高音質といえるでしょう。

コンソール筐体は12インチ以上のミラで作られました。その後蓄音機と一体化したミラフォンへ受け継がれます。

これらコンソール筐体の音響は、そのまま蓄音機に応用され移行します。

(蓄音機では、小さな音を増幅するために金属でできたホーンが組み込まれます。)

編曲の違いに続く

 

 

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